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経頭蓋磁気刺激療法(TMS)によるコロナ後遺症の認知機能へのアプローチ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がもたらした多くの後遺症の中で、認知機能障害は特に深刻な問題とされています。感染者の中には、記憶力や注意力、判断力の低下(ブレインフォグ)を経験しており、日常生活において顕著な支障をきたしています。こうした状況に対して、経頭蓋磁気刺激療法(TMS)が注目されています。TMSは、非侵襲的な脳刺激技術であり、特にうつ病治療での効果が認められていますが、最近の研究では認知機能障害の改善にも効果があることが示されています。

経頭蓋磁気刺激療法(TMS)療法の原理

経頭蓋磁気刺激療法(TMS)療法は、コイルを通じて磁気パルスを脳に直接送り込むことで、神経細胞の活動を刺激します。この刺激が脳の特定の領域に作用することにより、神経回路の再構築や活性化を促進し、脳機能の正常化を図ります。特に前頭葉や側頭葉など、認知機能に重要な役割を担う脳領域が経頭蓋磁気刺激療法(TMS)によって直接刺激されるため、認知機能の改善が期待されています。

コロナ後遺症における経頭蓋磁気刺激療法(TMS)療法の応用

COVID-19の後遺症として現れる認知機能障害に対して、経頭蓋磁気刺激療法(TMS)療法は新たな治療選択肢としての可能性を秘めています。これまでの研究では、経頭蓋磁気刺激療法(TMS)療法が軽度の認知機能障害のある患者に対して、記憶力や注意力の向上をもたらすことが示されています(Ying-Hui Chou ら、Neurobiol Aging. 2020 )。治療は通常、数週間にわたって定期的に行われ、各セッションは数分間から数十分間続けられます。

経頭蓋磁気刺激療法(TMS)療法の科学的根拠

最新の研究によると、経頭蓋磁気刺激療法(TMS)療法は脳血流の増加、グルコースの代謝改善、ドーパミン受容体の活性化を通じて認知機能に影響を及ぼします(Kaitlin R. Kinney  Pharmacol Rev. 2022 )。これらの生理的変化が認知機能の改善に寄与していると考えられ、特に脳のエネルギー代謝が活性化されることで、脳細胞が正常に機能しやすくなり、認知機能が向上するのではないでしょうか。

経頭蓋磁気刺激療法(TMS)治療の未来と課題

経頭蓋磁気刺激療法(TMS)治療は、今後の研究と臨床試験によって、その効果の範囲と持続性をさらに明らかにする必要があります。また、効果には個人差があるため、患者一人ひとりに最適化された治療計画の策定が求められます。今後の研究が、経頭蓋磁気刺激療法(TMS)治療のさらなる可能性を広げることが期待されています。

まとめ

COVID-19による認知機能障害は多くの患者にとって大きな負担ですが、経頭蓋磁気刺激療法(TMS)療法はこれを改善するための有望なアプローチとして期待されています。この治療法がもたらすポジティブな影響は、今後の研究によりさらに詳細が明らかにされ、より多くの患者が恩恵を受けることを願っています。

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